頚椎ヘルニア(頚椎椎間板ヘルニア)-症状と治療

頚椎ヘルニアの基礎知識

頚椎ヘルニアの疑いをセルフチェック

 

首がずきずきと痛む場合は頚椎ヘルニアの可能性があります。安易なセルフチェックは逆に危険ですが、下記のの4点が当てはまるようでしたら頚椎ヘルニアの可能性があります。

 

 @普段から肩や首筋のコリが激しい。
 A首を後ろにそらすと首の痛みが増す。
 B手足がしびれたり、力が入らなかったりすることがある。
 C手を握ったり閉じたりを10秒間に20回以上できない。

 

上記の4つの症状に心当たりがある場合は、病院で診断を受けたほうが良いでしょう。首には大事な神経が数多く通っています。また、頚椎ヘルニアには脊髄が圧迫されている場合と神経根が圧迫されている場合とで症状に違いが現れます。@Aは主に神経根が圧迫されている場合の症状、BCは脊髄が圧迫されている場合の症状です。

 

頚椎ヘルニアになる仕組み

頚椎に首を形成する第1〜第7の7つの頚骨があります。このうち第1頚骨を除く6つにはそれぞれに椎間板が挟まっています。椎間板とは頚骨の間にあって衝撃や摩擦からまもるクッションの役割をしているものです。もともとヘルニアとはからだの部位が正しい位置から飛び出してしまう状態のことをいいます。つまり頚椎ヘルニアとは、この椎間板に微小の亀裂が入り椎間板のなかにある神経が飛び出してしまうことをいいます。頚椎にはからだの働きをつかさどる神経が多く通っているため、体全体に神経症状がでるのが特徴です。

 

頚椎ヘルニアの主症状

飛び出した上体の神経が圧迫されると様々な症状が現れます。もっとも代表的なものは重度の肩こりや首の痛みですが、神経が脊髄で圧迫されるのか神経根で圧迫されるのかによって症状の違いが現れます。脊髄が圧迫される場合は手の痺れがでます。指先に力が入りにくくなったりして日常の生活に支障が出る場合もあります。症状が進むと痙性(けいせい)歩行とも呼ばれる足がこわばって歩きにくくなる場合もあります。一方で神経根が圧迫されている場合は、裏側の首筋がずきずきと痛み、首を後ろにそらすとさらに神経根が圧迫され痛みが強まる傾向があります。

 

頚椎ヘルニアかもと思ったら

頚椎ヘルニアの疑いがある場合は、できるだけ早い段階で医師(整形外科)に相談したほうがいいでしょう。頚椎ヘルニアは一度なってしまうと、完治することが難しいケースもすくなくありません。特に自己流のストレッチによって悪化してしまうケースが非常に多く、適切な指示・処置を受けられるようにしなければならないでしょう。また、頚椎という体の中でも非常に重要な部位であることもあり、悪化をすることをできるだけ避けるべきだといえます。また、首の痛みは頚椎ヘルニア以外にも頸椎捻挫、変形性頸椎症、頸椎後縦靱帯骨化症、頸肩腕症候群などが疑われます。どれも早めの治療が肝心ですので一度相談されてもいいかもしれません。